かとう整骨院研修会・勉強会①～栃木のスポーツ医療をつなぐ会

５月２３日、２４日の両日は休診にさせて頂いて研修・勉強会を行いました。

２３日（土）はまずは昼から整骨院で実技の勉強会をやりました。喜連川の平石先生､関先生､那珂川町の福田先生も来てくださり、細かい部分の技術指導や理論など充実した実技研修となりました。仕事にも慣れてきた毎日の施術の中で、ともすれば漫然とした治療になりがちな所を、そうじゃないんだとしっかり教えてもらったようです。毎日同じ症状の患者さんなんていないわけですからね。

仲良くギプスカットの関＆遠藤先生　　　　　　どや顔の武藤先生

その後１８時から佐野の「かみもとスポーツクリニック」において、本日の目的である「栃木のスポーツ医療をつなぐ会」による講習会に参加しました。ドクターをはじめ、PT、柔道整復師、鍼灸師、AT、トレーナー、学生からFリーグ所属のプロ選手、医療機器メーカーメディカル事業部の人まで、本当に幅広い志を持ったメンバーが集まりました。

まずは会場でもある当会会長で県内でも屈指のスポーツドクター「かみもとスポーツクリニック院長　上本宗忠先生」に「スポーツクリニックの目指すもの」と題してご講義頂きました。

先生の目指すトータルケアとして、素早く的確な診断・治療（計画）の実行、原因をつきとめ再発予防を含めたコンディショニングの指導、それらを実現するために患者さん自身はもちろん、医療関係者、監督、コーチ、トレーナー、ご家族との綿密な情報の共有（コミュニケーション）の確立が大切だということを、自身の病院のデータをもとにご教授して頂きました。

数字で見せられると、いかに先生の所に来院された患者さんがそれまでの治療に対して納得していなかったか（コミュニケーション不足）、また私たち治療する側が症状の改善が見られない患者さんを漫然と囲っていたか（診断力・治療力不足）ということも読み取ることが出来ました。当会の副題でもあります「すべては選手（患者）のために」を再確認いたしました。先生のクリニックでは敷地内に専用のグランドを作って実際に選手の動きを確認しながら、治療に当たっています。僕たちも今日の内容をしっかり自分たちに落とし込んで、これからの診療に役立てていきたいと思います。

次に当会発足の立役者であり「Daichiメディカルスポーツセンター代表取締役」でもあります木下大地先生に「トレーナー講座　キネシオテーピング療法の基礎・応用」と題しご講義頂きました。メジャーリーガーも使用している本物のキネシオテープを使い先生独自の理論を加えたテーピングは、日々の診療にもすぐ役に立つ現場と選手目線の大変興味深い内容でした。早速当院でも実践検証中です。

休憩を挟んでアスリート関係者に絶大な支持を得ている医療機器メーカーの伊藤超短波㈱メディカル事業部の高仲恵太先生による「試合直前にやるべき物理療法とやってはいけない物理療法」と題してご講義頂きました。経験則からだけではないメーカーならではのデータに基ずく説明は大変参考になりました。座学のあとは１階に場所を移して最新機器を使った実践を行い、実際に体感しその効果を確認できました。当院でも使用している機器もあり更なる治療の幅が増えました。

最後にFリーグ所属　湘南ベルマーレの三浦拓選手に「プロチームのケガ予防のためのトレーニング」と題しクリニック併設の専用グランドで実際のトレーニング法を見せてもらいました。少しでもフットサルを知ってもらえたらとの思いで、翌日に試合を控えているにも関わらず夜遅くまで一緒に残って一生懸命説明してくれました。これもプロ意識の高い表れだと思います。最後は治療をしてもらった経験から僕たち施術者の一言で選手のそれからが変わることが多々あるということを知ってほしいとご指摘いただき、大いに感銘を受けました。

そんなわけで、３時間で終了予定が１時間も時間をオーバーしてのとても内容の充実した研修会となりました。この会は縦にも横にも縛られず、スポーツや医療にかかわる方皆さんに参加頂ける会となっております。第２回も予定しておりますので、興味のある方は是非参加して、みんなで選手（患者さん）を支えていきましょう！

最後に今回この会が発足に至ったのも、「すべては選手のために」のスローガンの下、３年越しで上本先生を熱い情熱で口説き落とし、業種の垣根を越えて色々な人に声をかけ高い志を持つ人を集めた木下先生とそのスタッフの方々のおかげです。ありがとうございました。そしてこれからスポーツ医療を支える人たちと成長していきましょう！